春は「卒業旅行」シーズン。
息子の東京時代の幼なじみも、京都一人旅に来てくれた。
7歳のときにわが家が転居したので、会うのは本当に久しぶり。
メチャ素敵な女性になっていて、大感動。
大変だった子育てが、秒で「宝物」になったのでした。
Mちゃんのこと
彼女・Mちゃんは、息子の1歳からの児童館友達。
男女10数人の子どもと親たちで、毎日毎日、児童館や公園、水のある遊び場で遊んだ仲間の一人だ。
当時、私の住んでいた東京は、「夜勤のある看護師レベルでないと保育園無理」なため、皆、仕事をあきらめて専業主婦に。幼稚園から帰ったら、やっぱり皆で暗くなるまで公園遊び。
「私の時間返せ~」「社会から置いていかれる~」という焦燥を飲み込んで、毎日子どもと過ごす(だけの)日々だった。
Mちゃんは髪の短い小柄な女の子。声の小さな、おとなしい子だった。
小食&偏食気味で、ハイハイができずにずっとずりバイ、夕方はぐずり気味に。ママとは「子育てって大変」とよく話していた。
幼稚園は別になり、相変わらずおとなしく、強い子の命令に嫌と言えないことに悩んだとも聞いていた。
でも小学校(こちらも別)の運動会に応援に行ったら、徒競走は断トツでトップ。身体を動かすから好き嫌いも激減。彼女なりの芯ができつつあるようだった。
時が過ぎ、大学は「有名お嬢様大学」に。公立高校の先生にすすめられたそう。
聞いた私たち(ママ友、皆、庶民)は、思わず「お金大丈夫??」「保護者が外車で送り迎えに来るって噂だよ?」。
しかも2つ下の次女さんは既に別のお嬢様付属高校へ。
次女さんは女子特有の体調不良になることもあり、公立共学に進む選択はなかったそう。
長女であるMちゃんも、大勢でガヤガヤするよりも、小規模で丁寧な教育をしてくれる大学が合っていて、電車で通える距離もポイントだったとママから聞いていた。
行かせるべきは、やっぱり女子大⁈
待ち合わせ場所に現れたMちゃんにビックリ。
少女漫画から抜け出てきたような、青いコートに白いマフラーの、髪の長い女の子が目の前に。
ハイハイしていた子が、こ、こんな素敵なお嬢さんに!!
さっそく居酒屋で乾杯! もうね、振る舞いが、まさにお嬢様!
醬油差しは両手で持ってしずしずと。飲まれるのはレモンサワー1杯のみ、もちろんストローで。焼き鳥も上品にお召し上がり。お喋りするときは口元にそっと手を添えて。
テーブルを囲んだのは私、息子、息子の大学の男友達(たまたま前日我が家に遊びに来ていて、明日、東京のお嬢様と飲むよ、と誘ったら、ホイホイ参加)。
彼らは普段、女子も含む大学仲間と飲んでいるけれど、その女子たちが頼むのは「メガ酎ハイ」。しかもおかわり何杯も。ガハハハッて感じらしい。あかんやろ。
「Mちゃん、大学楽しかった?」と聞くと「うん、とっても」とニッコリ。
授業で英米児童文学を学び、とても充実していたそう。2年のときは1人で美術館巡りにパリへ。
息子たちは史学専攻、ゼミは古墳の発掘調査で、日々シャベルで泥と格闘。2年のときは男3人で野球キャンプ地巡り(もちろんトラファン)。
なんかね、育てるなら、女の子、しかも女子大へ行かせたい!! と痛切に感じた。
投資(子育て)は人のためならず
一緒に遊んだ女子のひとりは、大きな病院の看護士に、もうひとりの子は北海道で農業に向き合っているとか。
あんなにおチビさんで手のかかった子どもたち。それが小さな苗木となり果樹になり、それぞれがキレイな花や実、涼しい木陰をつくりはじめている。
我慢も義務も苦労も貢献も、たっぷり必要な子育て。
でもそれは全部、果実として親たちに戻ってきて、「私の時間は?」と感じていた焦りも、20年たったら「豊かな時間」に代わっていた。
私は投資もNISAにも興味はないけれど、これこそ本当のリターン(リスクゼロ)。
居酒屋の帰り、夜空を見上げながら、そんな思いが浮かんだのでした。
ちなみにMちゃんは、大学帰りに年12万円のスポーツジムに通っているそう。
やっぱり、ガチでお嬢様~!!
ライタープロフィール:歴ママ
東京出身、私立三流大学卒(もちろん共学、教育学専攻)。好きだった授業は体育(水泳)。温水プールや400メートルトラック、ジムも完備と、偏差値が足りない分? 設備は充実、学生はいつでも無料使用可。いまも誇れる母校です。
