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PTA地域委員 すったもんだの後継者探し

入学前からPTA委員に?!

4月に長女が小学校に入学する年の3月のとある週末。お祝いを渡しに祖父母がやってきました。せっかくなので、みんなで食事に出かけようとしたそのとき。うちの玄関の前に知らない親子連れが立っていました。 実は、我が家のそばのマンションに住む、見知らぬ小学生とそのお母さん。

「小学校のPTAの地域委員になって欲しい。各地区から委員を出さなければいけないが、このあたりは子どもが少ないので、少ない人数でまわしていかなければいけない」とのこと。
切羽詰っているのは伝わってきましたが、どうして我が家に新小学一年生がいるとわかったのかビックリ!そのことを尋ねると、学校で提供された名簿を見て、すがる思いで訪ねてきたとか。
地域委員の役割とは、登下校時の見回り、児童の町内会会合のサポートについたり、夏休みのラジオ体操のサポートをするらしい…なんか忙しそうやん。


ところが、ここの地域はラジオ体操もやる気がない児童の意向でやらないし、年1回の会合に出席しなければいけない以外は出向く必要もないとかで、何とかやりこなせるとのこと。仕事をしていても何とかできますよ…。
多忙な専門職で働いているそのお母さんに説得されて、「どうせやらなければいけないのなら、今のうちに」、と引き受けました。

任期を終えた後に待ち構えていたものは

さて、1年後、後任の地域委員を決める時期がやって来ました。てっきり、名簿が提示されると思っていたら、そんな話は出てきません。学校に電話したら、地域委員のトップから説明していただけるように、手配して下さいました。
数日後、地域委員長から電話がありました。何でも、他の委員さんからも同じ悩みを打ち明けられているとのことで、「私だけ?」と悩んでいたのがちょっと薄らぎました。

ところが、「名簿なんて存在しないし、自治会レベルで話し合うことなので、そっちで何とかしてください。なんなら、前の委員の方と相談してはいかが」、というそっけないアドバイス。自治会に「?」だったので、町内会との違いを尋ねてもうむやむやな返事。

どうも、他のPTA役員を決めるときと勝手が違い、自分の地域限定小学生ママコネクションがすべてのようです。町内会に加入して、行事も積極的に参加している(はず)ですが、それではダメなのか?!

町内会に参加していますが、地蔵盆ではウチの子どもだけしかおらず、赤ん坊の末っ子にいたっては「珍しい」とおばあちゃんに拝まれる始末。
先のお母さんも住んでいるマンションでは、子どもが比較的多いにもかかわらず町内会に入らない主義で、まったく交流なし。小学生子持ちの家庭なんて、他に知らないよぅ…。
悩んでいても仕方がないので、控えていた前の地域委員さんの電話番号を探し出し、早速助けを請いました。そこで聞かされたのは、驚愕の苦労話。

実は、名簿の正体とは、小学校の担任の先生に泣きついて無理やり聞き出した、新一年生のわが子の名前。そして、名前を頼りに、警察署に住所を教えてもらい、我が家を突き止めたそうです。しかし、それって、個人情報保護的に、ヤバいんじゃ…。しかし、それくらいの情報収集力を求められる大変なことなんですね。

「う~ん、何かいい案がないかなぁ」とお互いに悩んで、私が思い出した重要なこと。地域委員が休めない唯一の会合で重要書類としてもらった、担当地区の子どもの名前リスト。これが手がかりになるかも。
「その中で、心当たりのある児童はいない?」と、そのお母さんに尋ねたところ、偶然にも電話番号がわかる児童の名前がありました!電話番号を教えていただいて、そのお宅に電話をかけました。

「地域委員?何、それ?存在すら知らなかった~」

とドッキリカメラ並みの反応でしたが、何とか次期委員になっていただけることになりました!

「多忙な仕事でもなんとかこなしていけるし、これを引き受けたら他の役員断りやすいですよ~」、という殺し文句が効いたようです。
肩の荷を降ろしつつ、次期候補届出に名前と連絡先を記入して、娘に持たせてホッと一息…ついたはずでした。

届かなかった届出

ところが後日、出張から帰ってきた夫が、長女のランドセルの中から手紙を発掘し、「次期地域委員の届出、出さなかったの!!」と私に絶叫。お便りを見たところ、委員長からの手書きのメッセージが。

要約すると、「次期地域委員出さないんだったら、次回もやってね。こっちは名簿なんて持っていないんだから!そっちで何とかしなさいよ!」と、ちょっとキレ気味の内容。

確認して娘に持たせて、連絡帳にも先生に言付けたのにな~。私って、すっごく叱られていない?病み上がりもあって、精神的にもかなりのダメージ。

あわてて委員長に電話したものの留守電。仕方ないので、学校経由で、FAXして、連絡帳にも念押しして伝達。その後、連絡がないので無事伝わっているはず…。

少子化の波に、町内会も機能不全?

それにしても、今回の件で、近所づきあいの希薄さを実感しました。特に我が家は、学区のボーダーラインにあるぶん、普段お付き合いのあるお母さんや子ども達は違う地区。町内会の活動に参加していても、それに参加していない世帯があれば、存在すらわかりません。

実は地域役員活動中に、下校班なるものが存在することを知ったのですが、年に数回決められたときに地域ごとにまとまって帰宅する以外は機能していません。登校時は、我が家近辺の場合、有志が自主的に固まって登校しているそうで、娘も地域委員の話が来たときに相談に乗ってもらって、上級生に混じって登校することにしていただきました。

ところが、同じ小学校でも、通学班できちんと登校されている地区もあり、地域委員さんから挨拶があったり、町内会の世話役の方は子ども達の情報を把握していて、尋ねれば教えてくれるそうです。うらやましい!

我が地域では、町内会に入っていない世帯が多く、町内会の役員の方が嘆いているほどです。さらに、町内会と地域委員の所属地区が重なっておらず、さらに、川や大通りに分断されていて、ややこしいそうです。また、同じ世帯でも親と子どもで所属地区が違うお宅もあるとかで、ちょっと特殊なのかもしれません。

聞いたところによると、地域委員の担当地域も、子どもの増減によって変更することもあるそうで、私が在任中も、2~3の地域で合併の相談がされていました。少子化の波は、ここにも影響しているようです。


私が小学生のとき、我が母が人脈を増やすため?とかでママさん卓球サークルに参加していたのを思い出しました。 母親業にも、人脈構築術は必須というか、お仕事以上に長けていないとやっていけないなぁ…。私も母を見習って、PTA主催のサークルにでも参加しなきゃいけない?、と悩むこのごろです。


ライタープロフィール: だら奥マンマ
人付き合いが苦手な、3児の仕事持ちママ。洗濯と育児は夫に丸投げしているけれど、週末は家族サービスに頑張って(そして発狂して)います。まだ未就学児が2人もいるし、まだ末っ子が授乳中だし、ママさんサークル参加は今のところ無理っす。