子どもは大学3年に。中学のときのママ友らが集まって飲み会。
あるママ怒って曰く「うちの娘、授業は週1日、2コマのみ。高い授業料返せ!」。
そりゃあそうだ、と皆で頷いて、帰宅して息子に聞くと「俺もそんなもん」と。
えっ、年間授業料、これまでと同じよね??
席料は高級バークラス並み?
ある私立大学生が試算したらしい。その子は週1×1コマの授業のみ。
年間授業料100万円超え。ゆえに1コマ90分あたりの対価も3万円超え!!言うなれば都会の高級バーの座席料??
「いますぐ卒業させてや~!!」(親の悲鳴)。
とはいえ、これは文系かつ教職をとらない学生の話。理系や、文系でも教員免許取得を目指す場合は、もちろん授業はみっちり。
また大学には1~2年のときに授業(単位)を取り過ぎないための「キャップ(上限)制度」があるので、3年生でも週3ぐらいが平均かも。
3年からは大学内「別料金」授業も
3年にもなると各大学で授業料とは別料金の「国家試験対策」のお誘いが。
会計士や公務員試験対策を外部講師の「出張」授業で、年間授業料20~30万円前後。専門校にわざわざ通うよりラクで、割安との話も。でも「本当の希望ではなく、皆が受けるから」「資格があれば何かと有利」派も。ある学生が学務課に聞きにいったところ
その教室の某国家資格の合格率は10%ぐらいとか。試験まで至らずに、途中で放棄する子も少なくないとの由。
学生さん、授業料はね、親が涙流して払っているのよ!
救いはゼミの面白さ
3年からは、念願のゼミがスタート。
先日は、他の大学のゼミ生と共同調査(考古学)。まあ他流試合みたいなもの?
調査の日に一緒にレストランで昼食。R大学の1年上の先輩が食器を手に取って曰く、
「これは高坏かな?(たかつき・下に足があり、歴史的には神饌などで用いられる器のこと)」。
息子思わず「そのようでございますね」。
キターッ、お・た・く・全開!!
たぶん周りで食事されている一般善良市民には「?」「?」。その先輩は出身も関東で、いろんな話ができたとか。そんな広がりが、大学での、そして大学を超えての学びのよさ。
1500年前の器を掘り当てる!
別の発掘調査の話。
KやD大学の学生も参加。ワンちゃん並みに「ここ掘れ!」を一日中。手足泥だらけ、真っ黒に陽焼けして、ほぼ日雇い労働者。
ところが息子も1500年前の土器を掘り当てて「やった!!」。周りには他にも鉄の刀、器、偉いお方のお骨の破片?などが出土しており、ついにNHKのニュースにも。
実はこの発掘は時給が発生(ゼミ生の希望者向けバイト、週2日程度)。ありがとう教授!時給換算ではコンビニ以下ですが。
秋までに半年かけての発掘・調査。場所は山の中ゆえ、地元の農家の方にもたくさん協力してもらい時々、自家製タマネギなどのお土産も。こんな経験、親から見てもうらやましい限り。
「好き」をつきつめる面白さ、思いがけず子どもから教わる。大学って、やっぱりムダではないんですね。
ライタープロフィール:歴ママ
昭和・東京生まれ。教育学科ゆえ3年次でも毎日授業に追われ、4年は教育実習と卒論。合間にバイト。でも一番残っているのは友人やサークルのメンバーとお喋りし、あちこち出かけ、遊び倒したこと。皆さんはどうですか?